狂気従容

軍事、歴史、宗教などを語ります。

軍事

おすすめ軍事書籍ー日本海軍400時間の証言: 軍令部・参謀たちが語った敗戦

反省を求められて気分の悪い思いをすることがあると思う。咎無きを責めたてられた時、組織の都合でスケープゴートにされた時、万人が働いたにもかかわらず象徴として自分だけが吊るされた時。当初より壊れた人生を歩んでいる私の場合、反省することがあると…

おすすめ軍事書籍ーイワンの戦争

私は幼稚園生からのミリオタである。5歳で第二次世界大戦時代の兵器を好きになり、そのまま歳を喰らってしまった。ミリオタとして興味関心を抱く年代と地域は増加したけれども、一番の好みは?と聞かれれば第二世界大戦と答えるだろう。海外で、Great Warと…

ロシアによるウクライナ侵略について(6/4のまとめ)

前回記事から大分時間が経ってしまった。ロシアによるウクライナ侵略は開戦から100日が過ぎた。当初、ウクライナ側が短期間で敗北すると予測されていた戦争は、ウクライナ国民の奮闘と各国からの支援とロシア側の失策により、まだ終わらずにいる。ウクライナ…

ロシアによるウクライナ侵略について(4/10のまとめ)

ロシアによるウクライナ侵略が始まって40日以上が経過した。ロシア軍がウクライナ軍を圧倒し短期間で終結するだろうと予想されていた今回の戦争は、ウクライナ側の善戦とロシア側の失策により、まだ続いている。戦争の継続は喜ばしいものではないけれども…

ロシアによるウクライナ侵攻について(3/26現在、予期される結末について)

ロシアによるウクライナ侵攻が始まって1ヶ月が経過した。ロシア軍による都市への砲爆撃は続き、局地的には激しい戦闘が継続されている。しかしながら、戦争終結の決定打になるような出来事は無く、一部では長期戦の予測も出ている。戦争が長引くほど、ウクラ…

ロシアによるウクライナ侵攻について(3/13現在のちょっとしたまとめ)

2022年2月24日、ロシア軍によるウクライナ侵攻が開始された。この記事を書いている3月13日現在、開戦から18日目を迎えている。昨年より始まったロシア軍のウクライナ周辺への兵力集結から、もしかしたら戦争もあり得るか?という議論が専門家の間でなされて…

私観みなぎる回想(国防議論とかその辺)

ウクライナ危機に台湾有事、最高額を更新し続ける防衛費と国防議論を加速させそうな話題がチラホラ見受けられる昨今。私観100%で国防議論とかの流れを振り返りたいと思います。まぁ言うて私の年齢的に2000年以降に限定されますけれど。 第二次世界大戦敗戦…

アメリカ空母に助けられた話

以前にも書きましたけれど、私は2007年の冬、人生最悪の時期にありました。その後も何度か酷い時期がありましたが、2007年の冬が1回目の試練でした。大学を休み続け、留年するかどうかの瀬戸際に居ました。まぁ当時は留年するかどうかすら、どうでもいいって…

ウクライナ紛争の情勢悪化について

ウクライナ情勢がきな臭くなっている。 最悪の場合、欧州全域を危機的状況に陥れ、ひいては世界全体に暗い影を落とすことになるだろう。まずはこれまでのいきさつを簡単に説明する。 2013年11月に首都キエフの独立広場から始まったデモ活動は、多数の死傷者…

おすすめ軍事書籍ードキュメント 戦争広告代理店〜情報操作とボスニア紛争

プロパガンダ。一番有名なのはナチスのそれだろう。戦争に限らず、都合の良い世論なり世相なりを形成させたいと思う者は多い。自らが望む方向に社会を誘導する。それは困難ではあるが不可能なことではない。実際、ナチスを含めそれに成功した連中は居る。私…

おすすめ軍事書籍ー兵士たちの戦後史: 戦後日本社会を支えた人びと 

もはや戦後ではない。1956年の発言は、経済復興に関連したキャッチコピーであったかもしれない。では、日本が本当の意味で戦後ではなくなるのはいつだろうか。歴史は断絶を許さないだろうから、いつまでも戦後は続くのかもしれないが、一つの区切りを作るな…

おすすめ軍事書籍ー裏切られた空 Der verratene Himmel

書籍を紹介する時、その本を読み返さずに紹介できるだろうか。もし出来るとしたら、その本は、その人にとって特別な本だろう。私にも何冊かそんな書籍がある。今日紹介するのは、その1冊だ。タイトルは「裏切られた空」。 「裏切られた空」はドイツ語原題「…

おすすめ軍事書籍ー機関銃の社会史

強力な兵器の出現は、その強大な破壊力によって、戦争あるいは戦闘を抑制抑止するだろう。そんな目論見は常に外れきた。ダイナマイトを発明したノーベル、毒ガスの父ハーバー。ダイナマイトも毒ガスも、強大な破壊力によって戦争をより残酷にし、死人の数を…

おすすめ軍事書籍ー容赦なき戦争

第二次世界大戦を、戦域で大きく分けるならば3ないし4地域に分類できるだろう。西部ヨーロッパ戦線、東部戦線(独ソ戦)、太平洋戦線、これに中国戦線を入れて3ないし4地域だ。 この中で、ダントツ地獄なのが東部戦線である。海外の研究によれば、ソ連の捕虜…

おめすす軍事書籍ー ペリリュー・沖縄戦記

3.7%。米国海兵隊の第二次大戦における戦死率である。主要参戦国の中で、兵士の損害の比較的少なかった米国であるが、その中で最も戦死率の高かった軍集団、それが海兵隊である(米国海事局商船乗りの方が死亡率は高く、4.5%)。 軍隊全体の死亡率が、25%…

おすすめ軍事書籍ーこれが人間か

人間の条件を問う。それは非常に危険な意味合いを持つ。ある特定の条件を持って人間を定義すれば、ほぼ確実に、人にして「人間でない」存在を作り上げることになる。それを許せば、収容所の扉が開くことになるだろう。 前回に引き続き、ホロコーストを題材に…

おすすめ軍事書籍ー普通の人びと

第二次世界大戦の中から最大の悲劇を選ぶとしたら、ナチスが実行したホロコーストだろう。数多の惨劇を歴史に刻んだ前大戦だが、ホロコーストとその周辺でおきた大量虐殺は、犠牲者の数でもその内容においても、群を抜いて酷い。 ナチスとホロコースト関係の…

おすすめ軍事書籍ー戦争における「人殺し」の心理学

ブログトップで軍事を語ると書いておきながら、いまだ軍事系の記事を1つも投稿していないことに気が付いた。というわけで1発目の軍事ネタである。 戦争・軍事とは何かを記した書籍は数多く存在する。未読の書、もっと読破せねばならないと思っているが、現…