狂気従容

軍事、歴史、宗教などを語ります。

大阪都構想と創価学会

何を最初に記事にしようかと考えていたが、丁度、大阪都構想住民投票が話題になっていたので、創価学会と絡めて、記事にする。

 

断っておくと、私は、都構想の中身を特に調べていない。また、その賛否を表明する気もない。私がこの記事を書いた理由は、今回の住民投票に対する、公明党創価学会に対する解説・評価がどれもこれもピンとこなかったからだ。ならば私が書く。

 

メディアやSNS上では、公明党創価学会は勝ち馬に乗ろうとして失敗しただとか、創価学会員が分裂しただとか評されているが、見方が違う。信濃町にとっては、全て計算の範囲内。

 

まず、公明党創価学会員)の投票がくっきり割れたことに関してだが、そんなことは事前に把握されていたことだろう。創価学会の票読みを甘く見ては困る。組織の末端から情報が吸い上げられる創価学会が、そんなことを把握していないわけがない。想定内だ。

 

都構想の賛否に関しては、公明党創価学会にとっては勝っても負けてもどちらでも動きようのあること。賛成が勝てば大阪維新の会に貸しを作れるし、負ければ邪魔な勢力(大阪維新の会)が衰退するだけだ。

 

本気の支援活動ではなかったのだろう。「是が非でも結果を出す」という態度で臨んだとは到底思えない。この辺、国政で相棒している自民党との関係が問われる沖縄の基地問題関係と比較するといいだろう。

 

山口公明党代表が大阪入りしたことから、支援活動を「本気」と捉える人もいるかもしれないが、間違いである。彼等は、信濃町公明党の関係下にあり、党代表であっても、必要ならばパフォーマンスに出演させられる駒に過ぎない。今回に限らず、公明党を批評する時は、信濃町創価学会)>公明党の図式を念頭に判断する必要がある。

 

ご存知の通り、国政選挙において、公明党候補が立候補する選挙区に、大阪維新の会は候補者を立てていない。次の選挙、大阪維新の会が、国政選挙で公明党候補に対抗馬を出したら、色々変わるかもしれない。確かにそれはある。但し、大阪市議会、府議会で、公明党を敵に回すことになるので、大阪維新側にもリスクがある。

 

現状、自民党大阪維新の会は微妙な距離関係であるが、大阪自民党議員にとっては、選挙のライバル。その他野党に関しては言うまでもない。都構想がとん挫した後、お膝元でオール野党を続けるのは、中々しんどいだろう。

創価学会員票が割れたと言っても、彼等が国政で他政党に投票する蓋然性は低いだろう。信濃町のやり方に頭が来たからと言って、野党統一候補に投票するとは考え辛い。上司のやり方に頭が来たからと言って、ライバル業者に塩を送るようなことは、普通しないだろう。何より、選挙で公明党議員が負けることに、大阪学会員自身が耐えられない。そんな「利敵行為」をするくらいなら、自分が立候補すると違いますかね。

 

大阪維新の会支持者にしても、今回の件で、公明党創価学会の「受け身」または「二面性のある」支援活動に気分を害しただろうが、公明党VS野党統一候補の選挙区で、没交渉一筋の野党統一候補に投票するかと言えば、疑問だ。散々っぱら叩き合ってきた相手に投票するだろうか。この辺は、出口調査等データを見てみないと分からないか。

  

次の選挙まで月単位で時間があるのも材料だったろう。国政選挙まで時間があると踏めば、どういう結果になっても、その間に、学会員に対していくらでも弁明できる。国政選挙までに学会員を納得させればいい。その辺も、信濃町の計算範囲内。統一地方選が先なのも大きい。

 

地元大阪の創価学会公明党は混乱したことだろう。信濃町主導に嫌気がさした大阪の学会員も沢山いたと推測する。突然の方向転換に、地元市議は大変なことだったろう。地元市議&学会幹部の中に、面従腹背の人もいたことだろう。前述したように、時間はまだあるので、ここからが彼等にとっての本当の闘い。

 

まとめると、

 

創価学会の支援が本気じゃなかった

本気で都構想「賛成」を取りにいかなかった(その気がなかった)

学会票が割れることは計算済み

地元は混乱しただろうが弁解の時間はある

 

こんな感じでしょうか。結果的に、大阪維新の会の勢いが鈍っただけですかね。名を捨て身を取るに徹した学会。大阪維新の会は分の悪い勝負をしたように思う。

 

 

補足:

大阪創価学会信濃町の関係がどうなっていくか、見どころですが、私にはわかりません。西口氏の件とかも、知らないことが多いし。地元たたき上げ学会員がどう未来を見据えているか。その辺がカギだな。自分の意見を通す学会員がまだまだ残っている地域、大阪。